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私たちの体にはいろいろなトラブルが起こります。
病気ではないけれどなんとなく調子が悪い、少し無理をすると痛みがでてくる、などさまざまです。
こういった痛みや不調はどのようにして起こるのでしょうか。
東洋医学では、
- エネルギー(正気:せいき)が不足している
と考えます。
また痛みや不調の起こり方を見ていくと、大きく分けて2つの段階があるようなのです。
今回は東洋医学からみた痛みや不調について考えてみます。
痛みや不調の原因を東洋医学で見ていくと
体の痛みや不調はどのようにして起こるのでしょうか。東洋医学ではシンプルに、「体の働きが悪くなって出てくる」と考えます。
例えば胃腸の働きが悪くなると、胃の痛みや便秘や下痢になったりします。
また腰の筋肉の動きが悪くなると、腰痛が出てきたりします。
そしてこういった働きの悪さは。体を動かすエネルギーであるATPと正気が少なくなったために出てきます。
(ATPと正気についてはこちらをご覧下さい。 私たちの体を動かすエネルギー)
ここで、ATPと正気のどちらが不足するのかというと、多くの場合は正気が不足します。(現代人はエネルギー(正気)が不足しがちです)
つまり、痛みや不調は、正気が不足したために起こると考えられます。
痛みや不調の起こり方には段階があります
そして痛みや不調の起こり方には、段階があるように思います。大きく分けると次のようになります。
- 体のある部分の正気が不足する
- 働きが悪くなって、痛みや不調が出てくる
- これが長く続くと、少しずつその部分が変形してくる
- 変形によって、痛みや不調がさらに強くなる
(※1と2が最初の段階 3と4が次の段階)
順を追って説明します。
まず、ある部分の正気が少なくなると、痛みや不調が出てきます。
これは最初の段階で、まだ症状はそれほど強くありません。
そしてこの状態が続くと、体が変形していきます。
私たちの体は毎日作り替えられています。皮膚は1ヶ月で新しいものに変わりますし、骨も少しずつ作り替えられて、3年ほどでまったく新しいものに置き換わると言われています。
この時、正しく作り替えられるためには、その部分の働きが正しくないといけません。十分正気があることが必要になるのです。
もし正気が足りないと、正しい形に作り替えることができなくなり、少しずつおかしな形に変わっていくようです。これが2つ目の段階で、少しずつ体の変形が起こっていきます。
例えば、肌荒れが長く続いて肌が硬くなったり、慢性的な腰痛のあと腰の骨が変形したり、また便秘が何年も続いたあと腸にポリープや潰瘍ができたり、といったことが起こるのです。
体の変形が起こるとその部分の働きはさらに悪くなり、痛みや不調が強くなっていきます。
そしてこの段階になると、西洋医学の検査(レントゲン・エコー・MRIなど)で異常が見つかり、本格的な病気と診断されます。
- 最初の段階:体のある部分の正気が不足して、その部分に痛みや不調が起こる
- 次の段階 :正気の不足によって体が変形し、さらに状態が悪くなる
このように痛みや不調の起こり方には段階があるようです。
痛みや不調を取り除くには
正気を補う
こういった痛みや不調を取り除くにはどのようにすればよいのでしょうか。東洋医学ではここもシンプルに、痛みや不調の部分に正気を補うと考えていきます。
先ほどの段階に沿って見ていきましょう。
最初の段階
痛みや不調が出てきたのはその部分の正気が不足したためです。つまりその部分に正気を補うと働きが正しくなって、これらは消えていきます。
この場合は、割と簡単に痛みや不調を取り除くことができます。
次の段階
体の変形が起こると、正気を補っても痛みや不調を簡単に取り除くことはできません。それでも対処法としては、その部分に正気を補っていくことになります。
私たちの体は日々作り替えられていますので、正気を補って働きを正しくすることで、正しい形に戻していくことができます。
毎日たくさんの正気を補うことで、少しずつ正しい状態へと近づいていき、それにつれて痛みや不調はなくなっていきます。
それにかかる時間は、変形の大きさと、その部分の変化のしやすさによって決まると思います。
変形が小さければ早くよくなるでしょうし、大きければ時間がかかることになります。
また体には変化しやすいところと、しにくいところがあります。粘膜は早く変化しますが、骨などはゆっくり変わっていきます。変化しにくいところを元に戻すには、時間が必要となります。
あまりに大きな変形であったり、なかなか変化しにくいようであれば、手術などの方法も考えていくとよいと思います。とくに痛みが強い場合や、命に関わる時は、すぐに処置をするべきです。
早めの処置で病気を防ぎましょう
体の変形の段階まで進むと、痛みや不調を取り除くのに時間がかかります。それは逆に考えると、そこまで悪くなるのにも時間がかかっている、ということになります。
いきなり体の変形が起こることはなく、その前の段階があって、なんらかの痛みや不調が出てきているはずです。
その時にきちんと気付ことが大切です。おかしな症状があるときは、正気を増やすように気をつけていくと、病気につながるのを防ぐことができます。
最初の段階で出てくる症状には、たとえば次のようなものがあります。
- 便秘や下痢が続く
- 月経不順や生理痛
- ひどい手足の冷え
- 頭痛や腹痛などが定期的に出てくる
- 疲労感が続く
- 異常な肩こり
もともとの体質と思われがちですが、これらも健康から離れているというサインになります。このような症状が続く場合は、正気を増やすように心がけるとよいと思います。
よく東洋医学では「未病を防ぐ」と言われます。まだ大きな症状がないときから治療をしていって、病気になるのを防ぐという考え方です。
これは、先ほどの最初の段階でしっかり正気を補っていき、次の段階に進まないようにしていくことを言っているのだと思います。
正気を増やす方法
痛みや不調を取り除くためにも、大きな病気にならないようにするためにも、正気を補っていくのは大切です。そのためには、まずは食事に気をつけるとよいでしょう。
正気を多く含むものを食べていくことが大切となります。正気が多いものについては、こちらにまとめていますのでご覧下さい。
また東洋医学の治療でも正気を増やすことができます。鍼や按摩やマッサージなどいろいろありますが、こういった治療には相性がありますので、実際に試してみて効果を確認していくのがよいと思います。
それぞれの治療法がどんなことをやっているのかについては、後日まとめてみます。(こちらにまとめました→東洋医学の治療は何をやっているのですか)
まとめ
体で起こるさまざまな痛みや不調の原因について、東洋医学の見方で見てきました。
- 痛みや不調は正気が不足することで起こる
- 痛みや不調の起こり方には段階がある
- 正気を補うことで、これらを取り除くことができる
- 最初の段階で正気を増やしていけば、大きな病気を防ぐことができる
- 正気を増やすには、食事や東洋医学の治療などの方法がある
体の不調や病気の原因はさまざまですが、東洋医学で見るととてもシンプルになります。
何気ない体の不調を見逃さずに、正気を補うようにしていくことが大切です。
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