経絡とはどんなもの

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ルート

東洋医学でよく使われる言葉に、「経絡(けいらく)」というものがあります。このブログでも何度か出てきました。

この経絡について、みなさんはどのような印象をお持ちでしょうか。

  • 体を流れている通り道のようなもの
  • 血管や神経のこと
  • まだ見つかってないみたいだけど、本当にあるの?
  • 鍼治療で使われるみたいだけど、どんなものかよく分からない

というところでしょうか。

ここでは経絡について、簡単に紹介していきたいと思います。

経絡とはなに

東洋医学で使われる経絡ですが、なにか神秘のベールに包まれた不思議なものと思われているのではないでしょうか。

実際にはそれほど不思議なものではなく、もっと身近で普通なものだと思います。ただ目に見えなかったり、普通は感じることができないだけなのです。

経絡を一言でいうと、次のようになります。

全身をくまなく巡っているルートで、気が流れている

それでは、経絡について少しずつ説明していきます。

経絡

全身を巡っています

経絡にはいくつか種類があります。その中でとくに大切なのは次の12本の経絡です。

名前 関係する臓腑 通るところ
手太陰肺経(て たいいんはいけい) 体幹から手
手陽明大腸経(て ようめいだいちょうけい) 大腸 手から顔面
足陽明胃経(あし ようめいいけい) 顔面から足
足太陰脾経(あし たいいんひけい) 足から体幹
手少陰心経(て しょういんしんけい) 体幹から手
手太陽小腸経(て たいようしょうちょうけい) 小腸 手から顔面
足太陽膀胱系(あし たいようぼうこうけい) 膀胱 顔面(頭)から足
足少陰腎経(あし しょういんじんけい) 足から体幹
手厥陰心包経(て けついんしんぽうけい) 体幹から手
手少陽三焦経(て しょうようさんしょうけい) 三焦 手から顔面
足少陽胆経(あし しょうようたんけい) 顔面(頭)から足
足厥陰肝経(あし けついんかんけい) 足から体幹

一応名前などを書いておきましたが、これらはそんなものかと思って頂くだけで結構です。

大切なのは、12本の経絡で全身をくまなく巡っているということです。

それぞれの経絡がどこを通っているのか大まかに説明すると、体幹から手に向かうものが3本、手から顔面に向かうものが3本、顔面(頭)から足に向かうものが3本、足から体幹に向かうものが3本となります。

これらは主に体表に現れるところを書きましたが、実際は体の内部も走っています。ですので、手、足だけでなく、内臓、頭、骨、神経など全身すべてを通っています。

また、これらの経絡は一本につながっています。肺経は大腸経につながるという感じです。そして肺経から始まって肝経までで体をまんべんなく一周して、また肺経に戻ってくることになります。

内臓と深く関係を持ちます

これもとても大切な点です。12本の経絡はそれぞれ内臓と深く関係します。

実際には、内臓から経絡が出ていると考えてもらって結構です。まさに内臓は親で、経絡は子供なのです。

先ほどの表には関係する臓腑を書いています。これは東洋医学で伝えられている臓腑をそのまま書いているもので、これらを現代医学の臓器に当てはめると、次のようになると思います。

肺、大腸、胃、心臓、小腸、膀胱、腎臓、胆のう、肝臓

さらに実際の臨床で見ていくと、膵臓や脳、生殖器、内分泌器官など、ほとんど全ての内臓がどれかの経絡と関係を持っているように感じられます。

つまり、経絡は内臓と深く関係するということなのです。

中にはエネルギー(気)が流れています

経絡の中には、「気」が流れているように思います。

気といわれても、どんなものかよく分からないと思いますが、ここでは体に影響を与えるエネルギーと思っておいて下さい。

気には大きく分けて2つがあります。

体を正しく動かすエネルギーの「正気(せいき)」と、反対に体に良くない影響を与える「邪気(じゃき)」です。

正気についてはこれまでにも何度か出てきました。(詳しくはこちらをご覧下さい。私たちの体を動かすエネルギー

邪気は耳にされたことがあるかもしれませんが、体の働きを妨げるエネルギーです。邪気は体の中でも作られますし、体の外からも入ってきます。

このように言われるとちょっと怖いかもしれませんが、少しぐらい邪気を持っていても大きな問題はありませんので安心して下さい。

体を使った後の老廃物のようなイメージを持って頂いてもよいと思います。

健康になるためには、正気を増やして邪気を減らしていくことがポイントです。

ちょっと話がそれました。ここでお伝えしたいことは、経絡には正気や邪気などのエネルギーが流れているということです。

(注:東洋医学の一般的な考えでは、経絡には、気・血・水(津液)が流れるとされています。ですが当院では気が流れると考えています。)

経絡の働き

このように全身を巡り、気を流している経絡ですが、その働きはどういうものになるのでしょうか。

経絡の働きは、エネルギー(気)を運ぶ通路になると思います。

例えば、食べ物から取り込んだ正気を全身に配るときや、体で必要になったところへ正気が移動していくときなどに、経絡を使っていくことになるのです。(体はエネルギー(正気)を分け合って動いています

また体の中でできてしまった邪気を、体の外へ排出する時にも経絡を通していくことになります。

まさに、エネルギー(気)の通り道ということになります。

さらに経絡は体を治療する時にも活躍します。

経絡は内臓につながっていますので、経絡を通して内臓を調整していくことができるのです。

経絡についての疑問

経絡について簡単に説明してきました。でもなにしろ目に見えないものですので、いろいろと気になることがあるのではないかと思います。

ここでは経絡についてのよくある疑問を挙げて、簡単に説明しておきたいと思います。

経絡は本当にあるのですか

経絡は目に見えませんし、おそらく多くの方が感じることもできませんので、本当にあるのか疑問がわいてくると思います。

でも、その答えとしては「存在する」ということになります。

なぜそういいきれるかというと、経絡は感覚を鍛えることによって、感じることができるようになるからです。

自分の体の中にも感じますし、臨床において患者さんの体の中にも感じることができます。

確かに現在の科学では経絡は見つけられていませんし、実際目に見えるものでもありません。

でも数百年前には、地球のまわりを太陽が回っていると信じられていた時代もあることですし、科学的に見つけられないとしても、存在しないということにはなりません。

またここ10年ほどで物理学の世界では、私たちが科学的に観測できるものは、宇宙全体の5%ほどであることが分かってきています。

ですので、経絡のように科学的に見つけられないものがあっても、それほど不思議なことではないと思います。

経絡は血管や神経とは違うのですか

経絡は血管や神経のようなものですか、と聞かれることがあります。

からだを巡るルートとしては、血管も神経もそうですので、たしかによく似ていると思います。

でも経絡とこれらは違うものです。

血管は血液を全身に流しているものですし、神経は体を動かす信号を送っている通路ということになります。

経絡は全身に気を送る通路となります。

それに、血管や神経は目に見えるものですし、解剖すれば手に触れることもできます。

経絡とこれらは別のものとということになります。

治療では経絡をどのように使うのですか

鍼灸の治療では経絡がとても活躍します。経絡を使わずに治療するのは無理かもしれません。

治療において経絡を何に使っていくのかと言うと、「診断」と「治療」に使っていきます。

まず診断ですが、経絡は内臓と深く関係を持ちますので、経絡を調べることで内臓の状態を知ることができます。

また治療については、先ほども書きましたが、経絡を通して内臓の働きを調整していくのです。

これらについては、またまとめていきたいと思います。

まとめ

東洋医学でよく聞かれる「経絡」について簡単に紹介しました。

  • 経絡は全身を巡るルート
  • 内臓と深く関係を持つ
  • 中にはエネルギー(気)が流れている
  • 経絡は気を流す通路

東洋医学、とくに鍼灸治療では経絡は欠かせないものとなっています。

これらをどのように使っていくのかについては、次回まとめていきたいと思います。

 

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